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酒さと年齢

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「酒さ」のは単なる大人ニキビとは異なる、赤ら顔を特徴とする慢性的な皮膚の疾患です。酒さの主症状は

(1)ほてり
(2)持続的な紅斑
(3)顔における丘疹(隆起)や膿疱
(4)毛細血管拡張

が認められます。

治療なしでは酒さの兆候や症状はますます悪化していく傾向にあることを観察していますが、どのように酒さの症状が進行していくかを予想する方法はありません。

治療しないと酒さは悪化する

国際酒さ学会の調査によると、酒さ患者さんの約半分は酒さの症状に対する治療をしなかった場合は、酒さの症状が1年以内に初期症状から中程度の症状まで進行したと述べています。

酒さの引き金と考えられている要因(例えば、乳製品、辛い食べ物や飲み物、アルコールの摂取など)を避けるための生活習慣の改善と医学的な治療により、長期間でも効率的に酒さの兆候や症状を制御できることがわかっています。そこで本題、酒さは慢性的な皮膚疾患なので酒さと年齢の関係があるかを疑問に思うかもしれません。

酒さと年齢の関係

酒さは時々30歳から50歳の成人に影響すると言われますが、実際、その年齢はちょうど一般的になってくる年齢で、酒さは50歳以降でより重篤になることもあります。米国ベイラー医科大学の皮膚科部長であるJohn Wolf教授は以下のように述べています。

酒さはいかなる年齢においても進行しうるだけでなく、それ自体滅多に根治しない慢性的な症状です。したがって、酒さの蔓延は年齢の増加につれて増える傾向にあるかもしれません。その上、酒さは医学的な助けなしではより進行して重篤になる傾向にあるので、年を越えて適切な診断や治療が遅れた、より年をとった罹患者で酒さの症状はよく特に込み入ったことになります。

酒さの発症年齢

酒さは30代や40代の人々で、ほほや鼻、下顎、おでこの赤みが現れたり消えたりして初めて現れます。酒さの症状が進行するにつれて、赤ら顔はより赤く、より持続的になり、ちっぽけな膨張した血管が見えるようになるかもしれません。

国際酒さ学会による2000人以上を対象とした調査において、44パーセントの人は最初の症状は30代や40代で出たと答えた一方、43パーセントの人は50歳を過ぎてから酒さの症状に初めて気づいたと答えました。たった13パーセントの人が30代前に初めて酒さの症状が出たと答えました。国際酒さ学会の調査対象者の26パーセントにおいて、酒さの初期症状は2、3ヶ月以内に赤さがよりひどく、持続的になり、時々ちっぽけな血管が見え、よく隆起やニキビを伴う中程度の症状まで進行しました。

国際酒さ学会の調査対象者の23パーセントの人において、酒さの初期症状は一年に以内に中程度の症状まで進行し、46パーセントの人において酒さの初期症状は長い年月をかけて中程度の症状まで進行しました。

国際酒さ学会の調査では、41パーセントの人において初期の兆候は皮膚科医に診てもらうことを促すのに充分だったけれども、45パーセントの人は医師の診断と治療を考えた時には赤さがよりひどく、持続的になり、時々ちっぽけな血管が見え、よく隆起やニキビを伴っている中程度の酒さの症状でした。しかしながら、11パーセントの人は酒さの症状が重篤になるまで医師による診断や治療を考えなかったと述べました。

子供の酒さ

青年や子供における酒さの発生率は低いですが、そのような例が医学文献において報告されています。まぶたにおけるもらいものが一つの形かもしれません。子供の酒さはよく酒さを患っている家族によって述べられ、酒さの罹患者は酒さの症状が悪化する前に診断および治療をするために、子供の酒さの初期症状を発見するのに優れているかもしれません。

その他にも10代や20代前半の人で、酒さ予備軍と診断できることが時々あります。これらの人たちは、一般的にニキビの治療に皮膚科に来ていて、いつもよりも長く続くほてりや赤ら顔のエピソードを訴えます。その持続的な赤さはたいていほほや下顎、鼻、額を超えて現れます。これらの罹患者はまた、局部用のニキビ治療薬やある種のスキンケア用品がかゆみをもたらしていると気づくかもしれません。

更年期障害と酒さ

時々、更年期に関連した顔面紅潮が、酒さの発症を引き起こしたり、酒さの初期症状の誘発さえ引き起こしたりするかもしれません。また、スウェーデンの研究によると、更年期後の酒さの女性は偏頭痛を経験する可能性が高いです。

【渋谷セントラルクリニックDrコメント】

酒さは若年層で発症することもありますが、30代以降で発症する可能性が高いと言えます。酒さの症状は適切な治療をしなければ悪化していく一方なので、加齢とともに酒さの罹患者数が増えることも考えられます。

赤ら顔を特徴とする酒さの初期症状を自覚することは難しくないかもしれません。酒さは早期診断、早期治療が大事です。その際には対症療法ではなく、なぜ酒さが生じているのかを考えることが重要です。

〈参考文献〉

https://www.rosacea.org/patients/faq.php#worse

https://www.rosacea.org/rr/2000/fall/article_2.php

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