従来の腫瘍マーカーや画像診断では見つけにくかった ステージI・IIのがんや膵がんも、高精度に検出可能な 癌メチル化検査(がん メチル化 血液検査)です。
大阪大学大学院との共同研究成果として、英国科学誌「Nature Communications」に掲載された信頼性の高い技術で、早期がん メチル化検査として注目されています。
膵がんを含む全17種 | ||
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膵がん | 食道がん | 骨軟部腫瘍 |
胃がん | 脳腫瘍 | 子宮がん |
大腸がん | 腎がん | 多発性骨髄腫 |
直腸がん | 胆道がん | 膀胱がん |
肺がん | 乳がん | 卵巣がん |
肝臓がん | 前立腺がん |
また、治療後の再発がん検出やCT/PETで診断困難な臓器の評価にも対応しており、がん予防 メチル化解析 の一環としても活用可能です。
がんの発生や進展には「遺伝子のスイッチ」の変化が深く関与しています。 その一つが microRNAのメチル化 です。
→ この変化を測定することで、血液から高精度に「がんの有無」を判定する 癌 メチル化 バイオマーカー 検査 が実現しました。
検査期間:いであ株式会社
食品・生命科学研究所(大阪市衛生検)
名前 | イデア タロウ 様 | ||
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医療機関名 | ○○クリニック | 採血日 | 2025年1月1日 |
カルテNO | 0000-00000 | 検査受診者ID | 0000-00000 |
検査項目 | microRNAメチル化率による早期がんリスク検査 【検査項目説明】 がん細胞から放出されるmicroRNAは、正常細胞と比してメチル化率が高い ことが確認されています。本検査はメチル化率でがん細胞の存在を検知する ものです。 |
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検査結果 | がんのリスクは低い : microRNAメチル化率 0.77 % |
メチル化率検査の結果、基準値*よりも値が低く、がん細胞の存在するリスクは低い判定となります。 また、がんの手術や化学療法などの治療により寛解した状態ではメチル化率が低下することが分かっています。
ただしこの検査結果によってがんの有無が確定するものではありません。確定診断はがん検診等で精密検査が必要という判定となった場合に、それぞれの臓器のがんの専門医療機関において学会等で策定した診断ガイドラインに則り、専門医により決定されます。
がんの存在を見落とさないためにも定期的ながん検診を欠かさず、日々の体調管理に努めましょう。またがんには初期症状というものがあり、胃の痛みや血便、血痰、乳房のしこり、月経不順等が当てはまります。このような体調の変が気になり始めましたら後回しにせず、医療機関の受診をお勧めいたします。
本検査後も引き続き体調がすぐれない場合には、がん以外の疾患の可能性も考えられます。本検査結果を踏まえかかりつけ医へのご相談をお勧めいたします。
メチル化率検査の結果、基準値*よりも値が高く、がん細胞の存在するリスクは高い判定となります。現在は初期症状も感じないような超早期段階のがんや寛解後の再発がんを検出している可能性もあります。
がんの治療は、早期発見、早期治療が重要であり、それぞれの臓器のがんについてまずは、確定診断、そののちに治療を始められることが肝要です。先述しましたようにがんが疑われた場合に専門医療機関で診断ガイドラインに則った検査が実施され、検査結果から総合的に確定診断が行われています。その診断結果よりがんの寛解へ向けて適切な治療が開始されます。
この検査結果によりがんの症状が悪化する前に適切な治療を受けられますように、早急にかかりつけ医へのご相談されることを強くお勧めいたします。
*基準値は測定データの蓄積に伴い変更される可能性があります。
膵がん、胃がん、大腸がん/直腸がん、肺がん、肝臓がん、乳がん、前立腺がん、食道がん、脳腫瘍、腎がん、骨軟部腫瘍、子宮がん、多発性骨髄腫、胆道がん、膀胱がん、卵巣がんの17種のがんにおいて本検査の有効性が確認されています。以下に日本に多いとされるがんについての情報をご紹介します。
早期膵がんの発見は難しいとされていますが、超音波内視鏡、MR胆管膵管撮影(MRCP)、造影CT、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)等の画像診断や、その際に採取した生検検体や膵液より行う病理診断等の検査結果より総合的に診断が行われています。
X線検査(バリウム検査)や内視鏡検査によって食道および十二指腸も含め検査を行います。必要に応じてCT検査やMRI検査などの画像診断が実施されます。また内視鏡時に採取した生検検体より病理診断を実施し、総合的に診断が行われています。
がん検診では問診と便潜血検査を実施します。その結果より精密検査として大腸内視鏡検査を実施し、ポリープなどの病変が見つかった場合に生検検体より病理診断を実施します。また必要に応じてCT検査やMRI検査、PET検査等の画像診断を実施し、総合的に診断が行われています。直腸がんの検査としては医師による直腸指診が行われています。
胸部X線検査を実施し異常がある場合に胸部CTによる画像診断が実施されています。また痰の中にがん細胞が含まれていないかを調べる喀痰細胞診や気管支鏡検査で採取した生検検体からの病理診断やMRI検査、PET-CT検査等を組み合わせて総合的に診断が行われています。
血液検査では肝機能項目やB型およびC型肝炎ウイルス量などを確認し、画像検査として腹部超音波検査を実施します。また必要に応じてCT検査やMRI検査等の画像診断や、がんの診断補助や経過観察および治療効果の確認として腫瘍マーカー検査等を行い、総合的に診断が行われています。
乳がん検診で問診やマンモグラフィ検査などを実施し、必要に応じて乳房超音波検査やMRI等の画像診断、生検操作により細胞や組織を採取し病理診断を実施し、総合的に診断が行われています。
PSA関連パラメータ(PSA、PSAD、F/T比等)や直腸診CT検査、MRI検査等の画像検査、経直腸的超音波検査下での前立腺生検による病理診断などから総合的に診断が行われています。
参考:国立研究開発法人国立がん研究センターがん情報サービス
日本癌治療学会 がん診療ガイドライン
がん細胞が生じた臓器や組織において、microRNAを含む RNAの“メチル化率”が高くなることが知られています。microRNAは細胞外に放出され血液中を循環するので検出が容易です。microRNA は、他の RNA と同様に 4 種類の塩基で構成をされていますが、塩基はメチル化することにより分子量に変化が生じます。
大阪大学大学院医学系研究科 疾患データサイエンス学共同研究講座における共同研究において、高性能な質量分析計(MALDI-TOF/TOF)により、メチル化した microRNA を高精度に計測し、microRNA メチル化率が超早期がん診断検査に有効であることが明らかになりました。
弊社の microRNA メチル化率を利用した超早期がん診断検査は、各種消化器がんの検出が可能であることに加えて、従来の技術では検出が困難であったステージ I、II の早期段階の膵がんを含む消化器系の難治性がんを高感度に検出することにより、早期発見、早期治療へつながると期待されます。
いであの開発した測定技術の詳細は、こちらからご覧ください。
本検査法は、学界でも高く評価されている Nature Communications誌(Impact Factor=14.7*)に掲載されました。
*Impact Factorは、学術誌に掲載された論文数が他の研究者に引用された回数を掲載論文数で割った値として算出される数値で学術誌のランクの指標です。
メチル化が生じると水素がメチル基に置き換わり、RNAの重さ(分子量)は、14増加します(水素1が減って、メチル基12+1+1+1=15増える)。質量分析計によりこれを直接検出し測定します。
下の図では、実際にmicroRNA17(miR-17)のアデノシンがメチル化を受けたことを確認した測定例を示しています。
質量分析計では、microRNA全体の重さだけではなくて、構成している塩基(アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル)それぞれの質量を測定することで、RNAの配列を確認し、測定しているmicroRNAがmiR-17であることを確認できます。
また、測定した配列の中に、メチル化アデノシンが存在している場合には、本来のアデノシンの質量である329の代わりに質量が14大きい質量343の塩基が検出されます。これによりメチル化アデノシンの存在を直接的に検出、確認できます。
がん罹患の有無によるmicroRNAメチル化率の変化を確認するために健常者(青線)とがん患者(赤線)で結果の比較を行いました(上図)。
この結果より、がん患者の方が健常者と比較して高い値が得られており、有意な違いが確認できております。
*統計的に有意差あり(95%有意水準)
がん患者に対する治療効果の確認として、がん患者血清の治療前と治療後(寛解後)の4種類のmicroRNAメチル化率の比較を行いました(上図)。治療前と比較して治療後に有意なメチル化率の減少が確認できました。またこの有意差を利用することにより、治療による寛解後から定期的に検査を行うことにより経過観察や再発がんの早期発見を行うことも可能です。この結果から、がん治療によるがん細胞の減少によりがん細胞から血液中に放出されるメチル化されたマイクロRNAの量が減少することが確認されました。
検査方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
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癌メチル化検査 | 血液5mlで測定。microRNAメチル化率を解析。 | 低侵襲/ステージIでも高感度/再発チェック可 | 保険適用外、自費検査 |
腫瘍マーカー | 血液検査(CEA、CA19-9など)。 | 健診で広く利用される | 早期がんでは変化が出にくい |
PET-CT検査 | 放射性薬剤を用いて全身を撮影。 | 転移や進行がんを全身で評価可能 | 被曝・高額/小さい病変は検出困難 |
MRI/CT | 臓器を画像で評価。 | 局所評価に優れる | 早期の小病変は見落としやすい |
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