美容皮膚科で機器を用いてシミ治療を行う場合、レーザーや光を使います。照射機器にも色々な機種があり、機種によって違いが生じるのかについて説明します。シミ治療で重視する要素としては、照射機種の波長、パルス幅、医師が行う設定があります。設定は医師によって違いますので、使用する機器がどのような効果を出すものなのか、パルス幅と波長について説明致します。
レーザーのシミ治療ではパルス幅が重視されますが、光のシミ治療では波長が重要です。レーザー治療がパルス幅を重視するのは機種によってパルス幅に大きな開きがあり、効果にも大きな影響があるからです。
・単位がナノ秒 → Qスイッチ
・単位がミリ秒 → ロングパルス
・単位がマイクロ秒 → ノーマル・短パルス
光機器にはミリ秒単位が使われていて、パルス幅による効果の差は小さいと言われています。従って、光のシミ治療では波長を重視することになります。
パルス幅が短い順に、
・威力が強くなる
・深い位置のシミに使われる
・熱が広がりにくい
光治療というのは基本的にパルス幅が長いので上記の特徴の逆の効果と考えてください。
レーザーや光治療では肌の状態が同じであれば、照射の威力が強ければ強いほど炎症後色素沈着が生じるリスクが高くなります。光機器はパルス幅が長いので威力が弱く、治療後の炎症後色素沈着が生じるリスクは低いです。効果はレーザーに比べれば低くなりますが、リスクという観点から考えるとこれが光のシミ治療の最大のメリットです。波長が短いほどよくメラニンに反応するので、シミ(メラニン)によく反応する波長を使う必要があります。光治療では500nm前後の波長が色の薄いシミ治療で利用されます。400nm前後の波長はニキビ治療用となるので、通常シミ治療には使われません。