「健康」は、身体のすべての器官の協力によって成り立っています。 「健康」であることを実感できることはで、最も分かりやすいのが、「快食」・「快便」・「快眠」です。 食事がおいしく食べられ、美味しく飲んだりできる人は「健康」です。
歯が丈夫であること、唾液がよく出ること、舌の動きが活発であることです。 東洋医学では、歯・歯茎・唾液など口腔の周りは「腎」の働きが良いこと、舌は「心」の働きが良いことが書かれています。 次に胃の働きが活発であることです。 胃は筋肉からできているので筋肉が強いことは大切です。胃粘膜を強くするためには「肺」の働きを良くすること、胃酸の出を良くするには「腎」の働きを良くすることが大切であると書かれています。さらに消化酵素を出すためには、「脾」や「肝」の働きが大事です。 快便であること。腸内に便が溜まっては快食とはいえません。消化したものを小腸に送り、小腸で栄養を吸収し残った物を大腸に送り出し、大便として肛門から排泄しなければいけません。 このように快食ひとつとってみても、すべての内臓の働きが良くお互いに協力しあっています。
(五臓六腑とは、五臓:肺臓・心臓・肝臓・脾臓・腎臓、六腑:大腸・小腸・胆嚢・胃・膀胱・三焦)
私たちの身体は、多くの器官が正常に働き、協力し合い、お互いのバランスから成り立っています。どの1つが欠けても真の健康体とはいえません。 残念ながら、東洋医学でいう理想的健康体の人は私の知る限りまだお会いしていません。 なぜこんな当たり前なことを書くかといえば、当たり前のことを当たり前にすることが健康に最も大切だからです。 妊娠を希望される方々にとって「理想の健康体に近づく」そんな努力が必要であると思います。そのために私たちは「健康な身体」を目指して治療させていただきます。
便秘の原因は、下記の様に考えます。
唾液の量が少ない
唾液の量は身体の液体の量と流れに大きな影響力を与えます。唾液の量が少ないと、消化液・リンパ液・汗・性液の量が少なくなり、便も硬くなって便秘になります。
胃腸が冷えている
冷たいものばかり飲食すると胃が冷えます。胃が冷えると更に冷たいものが欲しくなります。これが悪順循環すると、筋肉の運動量を低下させるとともに、胃の裏にある「腎」を冷やします。「腎」が冷えると筋肉や膜や腱が弛緩します。弛緩することによって腹筋や小腸や大腸が弛緩します。その結果、便秘になります。胃下垂や出腹などはこの典型です。 呼吸力が弱い。東洋医学では「肺」と「大腸」は表裏関係なので、呼吸力の弱さは大腸の機能低下へ直接結びつくと考えます。 呼吸の浅い人や呼吸の短い人は、横隔膜の動が弱くなります。横隔膜の働きが弱くなることによって、身体の腹圧が弱くなり排泄する力が弱くなります。その結果、大便や毒素を押し出す力が弱くなります。これらの原因で「腰が冷える」「足が冷える」「腹筋が弱い」「血行が悪い」などの症状も起こしてさらに便秘を悪化させます。その対策のひとつとして
・唾液の量を増やすために、舌で歯茎をなめまわす。
・胃を冷やさない、常温・火を通したものや温かいものを摂る。
・呼吸力を強くする(胸式呼吸・腹式呼吸・丹田(たんでん)呼吸)を3つ行う。
私たちは、眠くなって寝ることを当たり前と思っていませんか。それができないことは、その原因として緊張とリラックスの切り替えがうまくいっていないだけです。
快眠できない・不眠の原因
日常生活での神経の緊張、体調の不良など自ら作ってしまった症状がほとんどです。自分で作った症状は自分でしか直せません。人間は寝るのは当たり前のことですから、習慣性はあるお薬は避けるべきです。 次のような原因が考えられます。
「肝」の変動が一番考えられます。 これらが重なりあうと不眠の原因になります。鍼治療をすることによって、身体を温め、気と血のバランスを取り真の健康な身体に近づけることは妊娠に向けた第一歩と思います。