EDとは
ED(Erectile Dysfunction)とは、男性器の「勃起機能の障害」あるいは「勃起不全」のために満足な性交渉を営めない状態を指しています。
単に「勃起しない」ということだけでなく、勃起を維持できないことや、時々勃起しないこともEDに含まれます。
EDは今日では、単純に勃起しない、あるいはその持続時間の長短のみを示すものでなく、もっと広い範囲における「満足な性行為が行われない」「性行為の満足度が低い」状態を指すと考えられています。
EDの原因
性的な刺激を受けても陰茎に十分に血液が満たされないため生じます。 どんな場合にEDになりやすいかEDは加齢による問題だけでなく、生活習慣病などの病気や喫煙、飲酒なども関係しています。
- 糖尿病
- 飲酒
- 喫煙
- 血管性病変(狭心症、ASO)
- 薬剤(メジャートランキライザー、抗うつ剤、抗男性ホルモン剤)
日本国内のED患者数は、潜在的患者を含め約1,130万人と推定されています。
EDの治療
一般的な治療薬としてはPDE5阻害薬と呼ばれる薬が用いられています。
現在の代表的なED治療薬としては、「バイアグラ」「シアリス」があります。
これらはいずれも、病院で医師の処方が必要な医療用医薬品として承認されたものです。
それぞれの薬の特長を、簡単にご説明します。
● バイアグラ
世界で最初に開発されたED治療薬。現在世界中で広く使用されており、その安全性や有効性には高い信頼がある。 効果の持続時間は4時間程度。
● シアリス
最新のED治療薬。効果の持続時間が最大36時間程度と長いことが特長。 状況に応じた服用のタイミングや服用量の調節が3つのなかでもっともやりやすい。継続的に服用する人も増えてきている。残念ながら、これらのED治療薬は保険適用外のため、全額自己負担となります。
※上記の薬は全ての方に適するわけではありません。
硝酸薬*(ニトログリセリン)、抗不整脈薬(塩酸アミオダロン)を使っている方には適応がありません。
セックスレス
パートナーとの性交渉が長期間無いいわゆる「セックスレス」は、EDが直接の原因となっている場合とそうでない場合があります。
前者の場合は、EDの治療が必要になります。 後者の場合は原因検索が必要になってきます。例えば、心理的な側面もしかり、男性ホルモン欠乏状態(LOH症候群)などの器質的な側面も重要です。
特にLOH症候群で用いられる男性ホルモンには抗うつ作用や元気を起こす作用があり、セックスリビドー(性的な活力)が高まります。
当院では採血検査をしていただくことで男性ホルモンの多寡を調べております。男性ホルモンが足りないことによるセックスレスにはカウンセリングは有効ではありません。