【前号 酒さ? ニキビじゃないの? 42歳男性治療体験記 ~ライフスタイルを変えるのは大変~】
1か月後、僕はクリニックの待合室にいた。保険診療のクリニックに比べると人も少なく、待ち時間も少ない。
美紀に紹介された美容皮膚科はきらびやかな感じだったが、河村先生のクリニックは落ち着いたというか物静かな雰囲気。
そして河村先生に呼ばれ、診察室へ。
「あまり良くなっていないですね」
僕が言おうとしていることを先んじて言われてしまった。お医者さんに限らず、女性と話すときに僕はなぜか自分でペースを作ることが出来ない。
ニコニコしながら、この1か月間で出された宿題??に対して、一つずつ尋ねられた。
自分としてはお酒のことが気になってというよりも、診察のペースを取り戻したくて「お酒の量は余り減っていないかもしれません」と伝えた。
河村先生はあっけないほどうなづいただけだった。そうしてまた質問を繰り返した。
宿題で出されていたことを忘れていた項目がいくつかあることに気が付いた。
「シャンプーは何を使っています?」と言われてベビーシャンプーに変えて下さいと何度も言われていたことを思い出した。
先生に怒られた高校生の様に「忘れていました」と伝えた。それ以外にも乳製品の除去は十分に徹底できていないなと感じた。
河村先生曰く、酒さの患者さんは、皮膚ダニの過密化を防ぐために、食生活の見直し、特に乳糖を除去した(ラクトースフリー)食事をすることが大切だということだった。
皮膚ダニは異常に繁殖してしまうと皮膚の常在菌のバランスが崩れたり、また肌のターンオーバー周期を乱したりするため肌が生来持っている「自己回復力」に悪影響を与えるらしい。
こうして先生のお話を伺った後に写真撮影。
前回と見比べてみると明らかに良くなっている!!
河村先生には最初からお話している通り、3か月くらいのスパンで考えましょうねと言われたことに妙にうなずいて帰宅の途に着いた。