【前号 酒さ? ニキビじゃないの? 42歳男性治療体験記 ~治療開始後1か月~】
次の診察までの1か月は心穏やかな日々だった。
酒さが少しずつ良くなっているという実感が湧いたこともあるが、美由紀が僕の食生活が変わったことを問いただしてきて、洗いざらい告白したことも大きく関係していると思う。
はたから見て顔の赤みやニキビだけではなく体重も減っているのをみておかしいと思っていたようだ。彼女は切り出したくても切り出せないでいたみたいだが、陰では色々と心配してくれていたみだいた。
美由紀は雑誌のエディターをしているだけあって、僕の話に興味津々で私も検査を受けてみたいと言い出した。僕には言わないが、彼女には彼女の悩みがあるらしい。
最近の二人のデート先はもっぱら溜池山王にあるオイスターバー。河村先生にお肌の再生には亜鉛が必要だと言われたからというのもあるし、乳糖を減らすには適当なお料理が揃っているのも嬉しい。もちろん美由紀も満足げだ。
そうそうピロリ菌の除菌は無事成功したと河村先生からメールがあった。
美由紀にただされて、お礼メールの際にと同時になんでピロリ菌が酒さに対して悪いのかを聞いてみた。
「酒さはピロリ菌感染の皮膚の指標である」と言われていることもあるようで、ピロリ菌から放出されるサイトカインが光線過敏症を引き起こし、日光に曝露した部位に赤みを生じさせ、酒さを再発させたり、悪化させたりするとのことだった。
今一番気になっていることは、ニキビはだいぶ減ってきたが赤みが大分残っている事。
これまでは根本的な原因が何なのか知りたい気持ちが優先していたが、やはり顔の治療も必要なのかもしれない。
次回は美由紀と一緒に河村先生に会いに行こうかなと思った。