この話をするだけで無理という人はたくさんいます。
でも酒さで悩んでいた医師として言わせていただくと’一番つらいけど、一番効果的だったのは乳糖制限’。
酒さの増悪因子であり、根本的な原因の一つでもあるのは乳糖不耐症。
乳糖を摂取することで腸管の炎症細胞から分泌される蛋白であるTNF-αが放出されることにより光線過敏症が起きることにあります。
酒さと皮脂腺の肥大(脂腺増殖症)は、厳格に乳糖をなくす食事を3~6か月間することで、改善が見られる。
乳糖不耐症への対処としては、さまざまな方法が提言されている。私、大友の個人的な意見も併せて書いてみます。
・乳糖の摂取を避ける。つまり乳製品を摂取しないということ。
⇒これは有効
・生乳などではなく、乳糖が微生物によって分解された食品に切り替える。
⇒乳糖が分解されている保証がないということでヘン教授は否定的。
・母乳や通常の粉ミルクや生乳などではなく、乳糖を含まない特殊ミルクや乳糖分解乳に切り替える。
⇒乳糖が分解されている保証がないということでヘン教授は否定的。
・乳糖不耐を改善する試みをする。具体的にはヨーグルトのような乳酸醗酵された醗酵乳を摂取して、その中で生存している乳酸菌の持つ乳糖分解酵素を腸管に補給する
⇒酒さの患者さんでは症状の悪化が起こってしまうので避けた方が良いでしょう。
・ラクターゼ製剤を服用
⇒私も気休めに内服しますが、あまり効果的だとは思えません。少なくとも治療初期は完全に排除したほうが宜しいと思います。